2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

賃貸借契約終了後の違約金または賃料相当額に遅延損害金(利息)はつくのか(結論:約定違約金の場合は定めがないと利息がつかなかった)

賃貸借契約が賃借人の賃料不払いによって契約解除されて以降退去しない場合か,または賃貸借契約の合意解除後の退去日に賃借人が退去しなかった場合があります。 このとき賃貸借契約は解除されているものの,賃借人は賃貸物件を利用しているため,賃借人は賃…

養育費について審判前の保全処分ができるか(結論:できない)・養育費請求前の養育費を支払ってもらえるか(結論:財産分与等で考慮)

家事事件手続法は105条で,審判前の保全処分という手続を定めています。 第105条1項 本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属する家庭裁判所は、この法律の定めるとこ…

未成年者が相続人の場合に熟慮期間と単純承認は何を基準に判断するのか(結論:法定代理人を基準とする)

相続事件で,相続人が未成年の場合があります。 相続人が未成年の場合,相続人は成年になるまでいつまででも相続放棄をすることができるのでしょうか。 これは相続放棄ができなくなる条件である,相続放棄の熟慮期間(民法915条1項)の徒過の起算点をい…

住宅ローン本体との別貸付にも抵当権設定がある場合に別貸付は住宅資金貸付債権に含まれるか(結論:場合によりけり)

住宅ローンと他の借入がある場合に,破産すると住宅ローンも含めて原則として債務免除になりますが,住宅ローンのある自宅は抵当権者が売却ないし競売されてしまうので自宅は手元に残りません。 このような場合,小規模個人再生の申立を行い,住宅ローンの返…